インド自動車業界2019年前半、販売不振による低迷期が続く

インドの自動車業界は今、苦境に立たされている。インド自動車工業会(SIAM)が発表した2019年7月の新車販売状況は、前年同月比30%減の25万7656台だった。これは、前年同月比で9ヵ月連続の販売台数減に見舞われている状況で、各社は厳しい戦いを余儀なくされている。

この販売不振に伴い、インドの自動車最大手であるマルチスズキは人員削減を行い、トヨタや韓国の現代自動車(ヒュンダイ)は、工場の一時生産停止に踏み切るなど、インド経済に暗い影を落としている。

自動車業界を取り巻く外部環境が販売不振に影響か

2019年に入ってからというもの、自動車販売台数が毎月、前年同月比で減少を記録している。

これらの理由には、インドの経済成長率の鈍化に加え、自賠責保険料の引き上げ、燃料価格の上昇、自動車ローンを扱う金融機関の貸し渋りなど、購入者にとって買い控えの理由となる環境や要素が揃っていることが挙げられる。

加えて、2020年4月から開始される新しい排ガス基準「BS6」への適応や、インド政府が2030年を目標に掲げる自動車のEV化への開発などと時期も重なり、購入希望者は市場を注視している状況だ。
(BS6とEV化については、「インド自動車業界と、環境汚染対策BS6とEV化」で詳しく解説)

こういった背景から、自動車メーカー各社は、これらの施策に対応すべく、製品開発コストをかけなければならないため、収益をあげにくい厳しい状況下に置かれているのだ。

インド自動車市場、トップ3メーカーの現状と最近の動き

ここからは、インド市場のシェアトップ3メーカーの2019年前半の販売状況を、シェアが高い順に見ていく。それと共に、各社の最近の動きについても合わせて紹介する。
 
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