インド新興ホテルチェーン、OYOの躍進

インド OYO ホテルチェーン
IT技術を駆使し、驚異的なスピードで成長し続けていることで注目が集まる、インドの新興ホテルチェーン「OYO(オヨ)」。インド国内外のベンチャーキャピタルから約10億ドルの出資を受けており、日本では、ソフトバンク・ビジョン・ファンドが出資したことでも知られている。2019年4月には、ソフトバンクが日本でOYOとの合弁会社を設立し、賃貸住宅事業に参入したことで大きな話題となった。

OYO社の歩み、インドにホテルブランドを

日本以外でも既に、中国、ネパール、マレーシア、インドネシア、UAE、イギリス、フィリピンなどへ進出しており、さらなる事業展開を計画している同社。現在、24カ国800以上の都市で63万6000以上のホテルを展開するまでに成長しており、その企業評価額は50億ドル(約5430憶円)とも言われている、インドを代表するユニコーン企業だ。これまでの歩みを簡単に解説する。

インドで清潔なホテルを身近に

巨大ホテルチェーンOYOを率いる創業者のリテッシュ・アガルワルは、現在25歳。大学を中退し、18歳でOravel Stays Private Limited を創業した。現在のビジネスモデルを思いついたのは、大学中退後にインド国内を旅行していた時。宿泊した各地のホテルには独自ブランドが存在せず、適切な管理や清掃が行き届いていなかった。そこで、既存ホテルの空き部屋を独自基準で改装し、貸し出したところ話題になった。その後、OYO Roomsというブランド名でホテルチェーンを展開する現在の事業に発展した。

同社の特徴の1つに、ホテルの清潔さが挙げられる。OYO独自の清掃アプリを開発し、どのOYOブランドのホテルでも、一定水準の清潔さが保たれるように管理している。また、アプリの導入によって、スタッフ1人あたりの清掃客室数が4室から10室になるなど、生産性の向上にもつながっているという。

2年でインド一の客室数を誇るホテルに成長

創業当時の2013年に、わずか10室からスタートしたOYOだったが、2年後の2015年には客室数でインド1番のホテルとなり、2018年12月には南アジア最大のホテルチェーンにまで成長した。その驚異的な成長スピードが、ホテル・不動産業界だけでなく、それ以外の産業からも注目を集める理由だ。

2017年に進出した中国では、既に国内2番手のホテルグループにまで育っており、現在は、2023年に世界トップグループとなることを目指して、世界各国で拡大を続けている。
同社に出資をするソフトバンクの孫会長も、OYOには大きな期待を寄せている。2019年7月に行われたソフトバンク・グループの法人顧客向けイベントで、孫会長は、リテッシュ氏を「26歳で世界一のホテル王になるのではないか」と期待を込めて紹介している。
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