直撃インタビュー!インドはコロナでどう変わった?

#2 移動の価値観の変化

第一回目の「使用するスマホアプリの変化について」に続く第二回目は、「移動の価値観の変化について」です。どのような変化が現れたのか、インドの首都デリー近郊グルガオン在住の男性に話を聞いてみました。
 

【インタビュー相手】

35歳男性 / グルガオン在住 / バンガロールの大学を卒業後、現地不動産サービス企業にて勤務、その後起業
 

【インタビュー内容】

■ 質問①

現在、日常的に使っている移動手段は何か?

■ 回答

毎日の買い物(日用品や食品)は徒歩かオートリキシャー(三輪タクシー、以下オート)を利用しています。友人と出かける時はメトロよりもUberの方が頻度は高いです。メトロは目的地が駅の目の前であることは少なく、駅から目的地へのラストマイルの移動が大変だからです。オートが捕まらなかったり、交渉しなければならなかったり、相乗りしか見つからなかったり。メトロは運賃は安いですが全工程での移動にかかる手間を考えたらUberの方が安いと思います。

旅行で使っていた移動手段は飛行機50%、バス40%、電車10%。国内旅行は北のリシュケシュから南のケララまで、全国どこでも行きます。電車予約は事前予約が必要で、いつもキャンセル待ち、便利な乗り物ではないです。バスはその日に思い立っても乗れるので重宝しています。飛行機はここ数年でかなり運賃が安くなりました。バスの方が運賃は安いですが楽に行けるのは飛行機。海外旅行もアジアに行ったことがあります。

グルガオンでレンタルスクーターも利用したことがあります。1か月で2,500ルピー程度。ただ荷物があるときはオートの方が便利でした。スクーターを辺鄙なところにあるレンタル会社まで自分で引き取り、自分で戻しに行かなければならなかったため、サービス利用時に自宅まで届けてくれ、終了後自宅まで引き取りに来てくれればもっと便利なサービスだと思いました。

レンタルサイクルは利用したことがないしする気もありません。インドの車道で自転車に乗るのは自殺行為です。集合住宅の敷地内など、自動車が無秩序に走行していない環境であれば使えると思いますが、そうでない限りは乗りません。

 

■ 質問②

コロナ前と後で使用する移動手段に変化はあったか?

■ 回答

ロックダウン期間中は一切公共交通機関に乗りませんでした。行動範囲は徒歩で行ける範囲に限定されましたし、そうせざるを得ない状況でした。Uberはいち早くサービスを再開したものの、医療従事者向けのサービスをはじめ不特定多数の利用者が利用しており、安全だと思えなかったため積極的に利用しませんでした。店もマーケットも閉まっていたし、そもそも移動したい場所もありませんでした。

旅行は12月時点でも行っていません、ディワリもどこにも行きませんでした。どの州も旅行者を全面オープンにはしておらず、バスや電車も便数が少なくなっています。もしバス会社や鉄道会社がしっかり乗客の安全を保証してくれて、便数も通常通りになったら乗りたいと思いますが、今はその時期ではないと考えています。

 

■ 質問③

もし新型コロナウィルスが収束したら、移動手段は感染拡大前のような形に戻るかどうか?

■ 回答

戻ると思います。旅行に行けずフラストレーションがたまっている人は自分を含めてたくさんいます。在宅勤務がニューノーマルになる中で、仕事とプライべートの切り替えが上手くできないといった話もよく聞きます。そうした人こそ、生活や仕事の場所から少し離れてリフレッシュが必要です。旅行会社や航空会社の経営不振も深刻ですし、早く旅行業界が元に戻ることを期待しています。

 

■ 質問④

感染拡大後、個人的に一番驚いた変化はなにか?(想定外の変化等)

■ 回答

メトロの再開直後に1度メトロに乗りました。怖いもの見たさでしたが、検温サービス、アプリ確認、かばんの消毒、車内のソーシャルディスタンス(1席あけて座る)も徹底されていて驚きました。自分を含む誰もがメトロや飛行機のサービス再開には慎重だったものの、サービス再開後も感染者拡大などが起きていないため、きちんと管理が行き届いていることに驚いています。

 

■ 質問⑤

今不満に感じていること、やりたいけどできないことはあるか?

■ 回答

海外旅行に行きたいですが、行けないことです。タイをはじめとする、インド人観光客がコロナ前に多かった国は、今後もインド人観光客への門戸は広げないと思います。それよりも日本やヨーロッパといった、先進国からよりお金を出してくれる人を少数に限定して入国させた方が、タイにとっても良い政策だからです。致死率が低いとはいえ、感染者数が世界2位のインドから来た旅行者を海外が受け入れてくれる日は、まだまだ遠いと感じています。

~インタビュー終了~

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