直撃インタビュー!インドはコロナでどう変わった?

#4 食事に対する意識の変化

第4回目となる今回は、「食事に対する意識の変化」を取り上げていきたいと思います。新型コロナウィルスの感染拡大で多くの人が食事に対する意識が変わったと思われますが、インドではどのような変化が現れたのか、インドデリー在住の女性に話を聞いてみました。

 

【インタビュー相手】

社会人5年目 / デリー在住 / 2016年に大学卒業後、現地不動産企業に就職。3年目に日系不動産サービス企業に転職し、現在オフィス管理部マネージャーとして勤務

 

【インタビュー内容】

■ 質問①

新型コロナ感染拡大前と現在で自身の食事に対する意識は変わったか?

■ 回答

食事で免疫力を高める、という意識が強くなりました。コロナ前も、脂っこい食事を食べ過ぎない、夜はなるべく軽い食事にするなど、基本的な事は気を付けるようにしていました。食べたいものを食べたい時に食べていると、すぐに太ったり吹き出物が出たりするからです。コロナ拡大で、そうした基本的なことに加え、免疫力の向上が重要視されるようになりました。私の住んでいる地域では去年5月頃にクラスターが発生し、同じアパートに住んでいる人が感染するなどかなり早くからウイルスに対する危機感がありました。ニュースやSNS動画などで医師の話を聞いたり、家族全員で情報収集に努め、感染予防と免疫力を高める食事内容への切り替えを進めました。コロナ前の食に関する情報収集は、新しいレストランや食べたことのない外国料理に関するものが中心でしたが、今は栄養価や免疫力といったキーワードで食品や食事に関する情報を目にしています。

 

■ 質問②

以前は食べていなかったが食べるようになったもの、逆に食べないようになったものは何かあるか?

■ 回答

コロナ前は、毎週末家族や友人と外出し、月に2-3回はストリートフードを食べていました。脂っこいジャンクフードなので健康によくないとはわかっていましたが、そうした食事を誰かと共有しながら食べることも楽しみのひとつでした。しかしロックダウンで多くの屋台は閉業。今では以前の6-7割程度の屋台が戻ってきましたが、もう屋台で食べることはやめました。調理・給仕する人の衛生管理が信用できない、健康によくないものはあまり食べたくない、というのが主な理由です。2021年中はストリートフードは食べないと決めています。

ただ毎日毎日家での食事も飽きるし気分転換も必要なので、レストランやモールがオープンし始めた今は、マクドナルドやハルディラムといったチェーン展開で衛生面に問題がないファストフードチェーンに頻繁に行くようになりました。コロナ前も月に2-3回は利用していましたが、今はその2倍くらいは利用しています。入店時の検温確認や消毒液提供、店内でのソーシャルディスタンスも徹底されており、衛生管理が行き届いているからです。ストリートフードの2-3倍の価格設定ですが、価格で安心が買えるのであればお金は払います。

食事だけで補えないものはサプリメントを摂るようになりました。多くの医師の動画やニュース情報で、ビタミンCの大切さが繰り返し伝えられていたため、家でバルクパックのビタミンCサプリを購入し、家族全員で摂っています。最近はオレンジやグアバといった生のフルーツも積極的に食べています。両親が以前から飲んでいたアーユルベーダ製品のパウダーも、コロナ後に兄と私が飲み始めました。正直に言いますと、ビタミンCを意識して摂取しているからといって、体調が良くなった等の変化はあまり感じられません。ただ今でも私を含む家族は誰も感染していませんし、気持ちの持ちようとしてこれからもこの習慣は続けていこうと思っています。

 

■ 質問③

インド人の食事に対する意識についてどう思うか?課題は何?

■ 回答

食べたいものを食べたい時に食べる人がまだまだ多いことです。ロックダウンでレストランが閉まった時は多くの人が健康に良い食事、油や塩を少なくして自炊する、など何かしらの変化がありました。しかし街がオープンになるにつれ、コロナ前と同じ食事内容に戻っている人も多いです。屋台にも人が群がっており、衛生的でない上にソーシャルディスタンスが保たれておらず、とても残念です。「良薬は口に苦し」というように、ジャンクフードだけでなく、美味しくはなくとも免疫力を高めるための食事を多くの人が食べるようになれば良いなと思います。食品メーカーやレストランも、こうした食品や食事をもっと美味しそうに食べられる工夫をしてほしいです。

自分自身も、ロックダウン中はオフィスに行けず業務量も減ったため、家で自炊をしていました。イタリアンフードなど、外食したいけどレストランが閉まっていたため食べられなかった料理を自分で作る、というのは新しい体験でした。ただオフィス出勤が再開し、忙しさにかまけて最近は自炊が出来ていません。忙しい人向けの料理キットなどがあれば便利だと思います。

 

■ 質問④

食事に関して個人的に一番驚いた変化はなにか?(想定外の変化等)

■ 回答

外食する機会、カフェに行く機会、パーティーが減ったことです。オフィスには人は戻っていますが、アフターファイブや知らない人と飲食するイベントが復活しないことに驚いています。オフィシャルな場だけでなく、異業種交流会のような場所での出会いも多く、そうした場が好きなインド人も多かったので、今でも少ないことが意外です。レストランや自分もそうですが、知らない人との接触や混雑を嫌うようになりました。その分、仲の良い親しい間柄の友人や親せきなどに限定したホームパーティは増えました。

 

■ 質問⑤

今後インドの「食事」はどうなっていくと考えているか?

■ 回答

上述のように、あまり親しくない間柄の人と飲食を共にする機会は今後も増えないのではと感じています。自分も、今パーティーなどに誘われても断ります。ワクチン接種が進めば状況は変わるかもしれないですが、それまでは食事は家族や限定されたグループで、免疫力を高めたり体を強くするためのもの、となりそうです。
 

~インタビュー終了~

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