日本酒のインドにおける市場展望 ③
経済発展が目覚ましいインドのお酒市場

前回の「経済発展が目覚ましいインドのお酒市場」ではインドの酒類に関わる実情をお伝えしました。最終回は日本酒のインドにおける市場展望について考察していきます。
最近のアルコール消費トレンド
西洋文化の流入とともに、インドの若者の「アルコールを飲みたい」という志向は年々高まっています。また、都市部では女性の社会進出と比例して女性飲酒者も増えています。2015年10月、デリーのショッピングモール内に女性専用の酒屋がオープンしました。
都市部を中心に、クラフトビール(小規模かつ独立して生産されているビール)の消費が増えています。市場規模は2016年時点で28億ルピー、2020年には440億ルピーに到達する見込みです。特に消費が伸びているのはバンガロール、ムンバイ、プネ、グルガオンで、それぞれの都市には60カ所以上のクラフトビール醸造所があるそうです。
インド料理以外の中華、イタリアンなど食文化の多様化により、特にワインの消費量は年々増加しています。

都市部を中心に、クラフトビール(小規模かつ独立して生産されているビール)の消費が増えています。市場規模は2016年時点で28億ルピー、2020年には440億ルピーに到達する見込みです。特に消費が伸びているのはバンガロール、ムンバイ、プネ、グルガオンで、それぞれの都市には60カ所以上のクラフトビール醸造所があるそうです。
インド料理以外の中華、イタリアンなど食文化の多様化により、特にワインの消費量は年々増加しています。

日本酒のインドにおける市場展望~ターゲットは、輸入酒購買層と和食好き層~
日本酒のターゲットとなる消費層は、その価格帯からみて輸入酒を消費する中上流層(アッパーミドルクラス )以上に限定されます。インドにおける2018年度のアルコール飲料の輸入額は3億8,000ドルで、その半分をウイスキーが占めました(注7)。
輸入ウイスキーでも特に高価格帯の人気銘柄は、Dewars 18が8,500ルピー(750ml)、Black Dog Reserveが7.800ルピー(750ml)、Glenkinchie 12が6,780ルピー(750ml)と、6,000~8,000ルピー(8,500~11,000円)の価格帯が多いです。この購買層が、潜在的な日本酒のターゲット層になると予想されます。
また、日本食レストランに行く中上流階層以上のインド人も日本酒のターゲット層になります。インドで日本食(フュージョンも含め)を提供するレストランのうち、客単価が二名1,500ルピー(2,100円)以上のファインダイニングの店舗数は、全国で約280軒あります(注9)。日本食のレストランを最も確実視される日本酒の販路であるとすると、この280軒に日本酒の卸をするための販路開拓が必要となります。
輸入ウイスキーでも特に高価格帯の人気銘柄は、Dewars 18が8,500ルピー(750ml)、Black Dog Reserveが7.800ルピー(750ml)、Glenkinchie 12が6,780ルピー(750ml)と、6,000~8,000ルピー(8,500~11,000円)の価格帯が多いです。この購買層が、潜在的な日本酒のターゲット層になると予想されます。
また、日本食レストランに行く中上流階層以上のインド人も日本酒のターゲット層になります。インドで日本食(フュージョンも含め)を提供するレストランのうち、客単価が二名1,500ルピー(2,100円)以上のファインダイニングの店舗数は、全国で約280軒あります(注9)。日本食のレストランを最も確実視される日本酒の販路であるとすると、この280軒に日本酒の卸をするための販路開拓が必要となります。

インドで販売された輸入酒の内訳(2017年第二四半期:注8)