インドの中国系スマホブランド、4-6月期はシェア低下か

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【コルカタ】インドのスマートフォン市場で中国系ブランドが総売上高に占めるシェアが、4-6月期に初めて減少する可能性があるという。大手調査会社のIDCインドとCounterpoint Research、Canalysの三社が伝えた。

中国系ブランドのシェア低下の理由として、インドで高まる反中感情と新型コロナによるインド国内工場からの供給の制約、そして先週から始まった、中国からの輸入品に対する審査強化により、完成品や部品など中国からの輸入品が税関で立ち往生していることなどがあげられると、これらの調査会社は説明する。

小米やOppo、Vivo、Realme、OnePlusなどの中国系ブランドがインドのスマホ市場で占めるシェアは、1−3月期の時点で合計80%を超えるという。

業界幹部二名が語ったところによると、シェアの下落幅は合計5~9%に達する可能性がある。中国からの輸入品の税関審査手続きが緩和され、中印国境を接するガルワン溪谷での緊張が和らぎ反中感情が沈静化しない限り、7~9月期も同様の傾向が続く可能性がある。IDCとCounterpointはしかし、 4−6月期のスマホ出荷台数をまだ暫定値でしか把握していないと述べた。

IDCインドのNavkendar Singhリサーチディレクターは、サムスンがある程度シェアを伸ばす前兆が見られる一方、4−5月のインドにおける全国的ロックダウンの影響でスマホ市場全体ではマイナス成長になるだろうという。

「これらの傾向は一時的なものだ。インドの消費者感情と中国系ブランドスマホの在庫次第でもある。ここ数週間、中国系スマホはオンライン・オフラインストア両方で在庫切れ寸前の状態にあるからだ」と同氏は述べる。

Counterpoint Technology Market ResearchのTarun Pathakアソシエイトディレクターによると、中国系ブランドスマホの4-6月期のシェアは若干低下し、サムスンやノキアのような非中国系ブランドはシェアを伸ばすだろうという。  

「一部の消費者は、どこの国のブランドかということを決め手にスマホを購入するようになった。この傾向がいつまで続くかは、反中感情がいつまで長引くか、競合他社がどれだけ早く生産能力を増強できるかにかかっている。しかし何と言っても、中国系ブランドは研究開発、販売チャネルの規模、製品ポートフォリオなどの面で、インド市場で依然強いプレゼンスを持っている」と、同氏は述べる。

大手の携帯電話販売チェーン三社も、一部の消費者が中国系以外のブランドを買い求めるようになったと語る。

南インド最大のチェーンであるSangeetha MobilesのChandu Reddy取締役は、中国系以外のブランドの売上がここ数週間、以前に比べて増加したという。「顧客は中国系以外のブランドを買い求めるようになった。しかし、選択肢がないために結局中国系ブランドに落ち着いた顧客もいる」と同氏は述べる。

Counterpointによると、1−3月期時点で中国系スマホブランドのシェアは合計81%、その他の多国籍ブランドは18%、インドブランドは1%を占める。最新の規制当局への届出によると、小米、Oppo、Vivoの三社を合わせた2018−19年度のインドでの総売上高は7,300億ルピーを超える。

CanalysのMadhumita Chaudharyアナリスト(移動端末担当)は、直近の傾向は中国系ブランドにとって、状況が落ち着くまでの短期的な障壁だと感じている。消費者には選択肢が限られているし、サムスンのような競合他社がこの機会に乗じて勢いを伸ばすかもしれないが、200ドル未満のセグメントにおける彼らのシェアは中国系に比べて低下しているため、市場の趨勢は一朝一夕には変わらないと同氏は説明する。
 

スマートフォン各社の工場は5月に生産を再開しているが、Oppoのグレーターノイダ工場は作業者数名のコロナ感染が確認されたため再び操業停止に追い込まれた。Oppoの工場ではOnePlusとRealmeも製造しており、これらの在庫に影響が出ている。

小米とVivoも、コロナ対策による作業人員規定と人手不足により、先月はインドでの生産を増強することができなかった。小米とOppoは中国からの完成品輸入を開始した。    

[参考元]
THE ECONOMIC TIMES
Chinese smartphone brands in India may lose share in Apr-Jun quarter: Trackers

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