アマゾンとグーグルにインドEC新規制の壁:草案

アマゾン

【ニューデリー】インドの電子商取引(EC)規制の最新草案には、インド国内のスタートアップを支援することや、企業のデータ管理体制についてインド政府の監視を認めることなどが盛り込まれた。

アマゾンやアルファベット事業会社のグーグル、フェイスブックなど世界の巨大IT企業への依存を減らすべきだという声が上がる中、インド政府は少なくとも2年前からこの外資規制の実現に向けて取り組んできた。

ブルームバーグ社が入手した15ページの草案に記載されている規則によると、インド政府は、EC業界が公平な競争環境を保ち、全ての企業が情報資源へアクセスできることを確実にするため、EC規制当局を任命するとある。この草案はインド商工省・産業国内取引促進局(DPIIT)が作成した。

草案はまた、インド政府がEC運営企業のソースコードとアルゴリズムにアクセスできるようにすることを義務付ける。同省曰く、これは企業による「デジタルが引き起こすバイアス」を防ぐためだという。このほか、電子商取引を行う企業の人工知能(AI)活用に関して、彼らが「説明可能なAI」を開発していることを徹底させるとある。

5億人のユーザーを抱え成長が著しいインドのデジタル経済は、オンライン小売からコンテンツストリーミング、メッセンジャー、デジタル決済まで、あらゆる分野で激戦が繰り広げられている。しかし、各分野でリードしているのは外資系企業ばかりだ。国内のスタートアップは、中国の巨大IT企業が支援する数十のアプリを最近禁止した同情的なインド政府の支援を求めている。

商工省は今後、政府のウェブサイト上で関係者からの意見を募る予定だ。

一握りの大手企業が、情報リポジトリの大部分を統制してしまう傾向があると草案は説明する。

「多くの競合が存在する状況はインドの消費者と国内のエコシステムの利益にかなっている」としたうえで、「ネットワーク効果は、一部の企業が支配的な市場ポジションを悪用するデジタル寡占状態を生むことには繋がらない」としている。  

データの保管先については、どのようなECプラットフォーム企業が国内に情報を保管する必要があるのかについて疑問の余地を残す。

草案は「政府は関係者と協議の上、ミラーリングまたはローカリゼーションを必要とする電子商取引のカテゴリーを定める」としている。

インド国外でのデータの保管は、過去の草案時にも論争の種になっていた。インド政府は国内のスタートアップを過度に保護しようとするあまり、他の企業を犠牲にしているとの批判を引き起こしていた。

EC運営企業は、政府のデータ開示要求に対して72時間以内の提出を求められる。ここでは、国家安全保障、課税、法秩序に関する情報を含むデータが含まれる。

消費者への情報提供の面では、電話番号やメールアドレス、住所、苦情連絡先などの販売者情報の開示が義務付けられる。輸入品については、原産国やインドで発生した諸費用についても明記すべきだとした。

また、トークン決済を使用したライブストリーミングサービスを提供する外資系の電子商取引企業は、正規に認可を受けた決済チャネルのみを利用することが義務付けられる。    

[参考元]
THE TIMES OF INDIA
Amazon, Google face tough rules in India's e-commerce draft  

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