インド人材、即戦力としての採用は今後も拡大の見込み

日本貿易進行機構JETROがTech Japan/株式会社SUKILLS と行った共同調査の報告によると、全ての日本企業がインド高度人材の活躍に満足しており、インド高度人材の離職率は企業の過半数が日本人社員と変わらないもしくは低いという。

この調査は、在日インド高度人材、インド人材を採用する日系企業を対象に行われた。インド高度人材に対する満足という問いに対し、85.7%が「ほぼ期待通りの活躍」、14.3%が「期待以上の活躍」と回答し、インド高度人材の活躍に対する満足度は100%という結果になった。また、今後のインド高度人材の採用枠という問いに対し、85.7%が「現状よりも採用枠を拡大するまたは現状の採用枠を維持する」と回答し、高い評価を示した。

同報告書は、インド高度人材の新卒採用における課題として、現地大学特有の採用ルールによる課題があると指摘し、以下、3点あげている。1つ目が、採用開始時期、採用の仕組み、採用参加方法などインド現 地の採用希望先大学の採用情報を把握していない点。2つ目が、現地大学が指定する独自採用ルールに従い、大学側が企業 と学生の面接日を割り当てるなどにより良い人材へのアクセスが難しい点。3つ目が、大学が指定する限られた時間内での面接だけでは人格面およびスキル面の評価が難しい点だ。結果として、新卒候補者の母集団を十分に形成できていないという。
また、インド高度人材の中途採用の課題としては、人的リソース不足・人材要件の 言語化・外部採用パートナーとの情報交換の不足が挙げられ、その結果、十分な母集団を形成できていないという。

同報告書は、企業がインド高度人材に求める勤務期間とインド高度人材の1社あたりの想定勤務期間にはギャップがある前提で、採用前にキャリアプランの認識をある程度合わせる必要があると述べた。評価における重要指標として日本企業は70%が「個人としての成果」を重視する一方で、インド人材は25%しか「個人としての成果」は評価されていないと感じており、この認識ギャップを埋めるためには、インド人社員を納得させる個人評価制度の設計・導入・実施が重要だという。
また、納得感のあるフィードバックについても、75%の企業が「納得感のあるフィードバックをできている」と回答している一方で、52.6%のインド人材は「評価フィードバックが曖昧」と回答している。

さらに、「評価フィードバックが曖昧」と回答したインド人材より、「評価フィードバックが曖昧ではない」と回答したインド人材の方がインド人材の給与に対し満足感を抱いており、評価フィードバックの曖昧さと給与の満足度には因果関係が見られた。このことから、評価フィードバックに納得感を持たせることが定着において重要であると、同報告書は指摘している。

[参考元]
日本貿易振興機構JETRO
https://www.jetro.go.jp/news/announcement/2020/80e57fc649984c55.html
https://www.jetro.go.jp/ext_images/_News/announcement/2020/80e57fc64
9984c55/indiatalentreport.pdf

 
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